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バイナリー発電とは、「バイナリー(2つの)」熱サイクルを持つ発電方式です。 熱水や蒸気の力で、水よりも沸点の低いアンモニア水やペンタン、代替フロンなどの作動媒体を沸騰させ、その蒸気でタービンを稼働させます。このとき、作動媒体を加熱した熱水や蒸気は元に戻り、沸騰した作動媒体も冷却して再利用します。つまり、バイナリー発電には、熱水や蒸気で作動媒体を沸騰させるサイクルと、作動媒体がタービンを回転させる2つのサイクルがあるのです。

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例えば70℃の熱水が出るとすれば、それをフラッシュ方式で発電に生かすのであれば温度が低すぎます。かといってそのまま温泉に利用するには熱過ぎるため、冷却して使用する必要があります。 バイナリー発電であれば、この熱水は最適である上に、発電の過程で入浴にちょうど良い温度まで熱水が冷めていくという副次効果もあります。
バイナリー方式は、フラッシュ方式では使うことができなかった、比較的低温度帯の流体を活用できます。その際、大規模な開発は必要ありません。そもそも熱流体は、地中の圧力のために沸点が水よりも高く、直接タービンを回すためには150℃以上でなければなりません。より高温の熱流体を得ようとすればするほど深い掘削が必要になるため、費用や工期がかさみます。そのうえ、開発が失敗するリスクも存在します。バイナリー発電であれば、こうした事業リスクを低減できるのです。
バイナリー発電は、火力発電のように化石燃料を必要としないので、温室効果ガスの排出量が少なくなります。企業にとっては、環境に配慮したエネルギーを使用しSDGsに貢献していることを、対外的にアピールすることができます。
バイナリー発電は、火力発電のように細かく出力を調整することはできませんが、時間帯や季節、天候によって出力が変動しないという利点があります。つまり安定的な電力供給が可能になるのです。こうした電源のことをベースロード電源と言います。電力は、需要と供給を必ず一致させなければならないという原則がありますから、ベースロード電源として利用できるバイナリー発電はメリットの多い発電方式なのです。
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有機ランキンサイクル発電機とは80~120℃という低温、低圧の排水や温水が発生する工場、温泉、商業施設などにこの設備を追加するだけで簡単に熱を電気に変換することができます。 フランス・マルセイユに本社を置くENOGIA社の環境にやさしい発電機です。オリジナルのターボチャージャーを用いて安全かつ効率的に電気を発生させます。冷媒を使用しているため水質を悪化させることなく、そのまま再利用することができます。